穏やかな時間の中で(高校2年生)
朝の風景(2003.4) (1/1)
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オレの起床時間は6時。
目覚ましなしで起きちまう。
尤も、目覚ましなぞ無粋なものをかけて、託生を起こしてしまってはオレの楽しみが減ってしまうのだが。
託生をオレのキスで起こすのが、恋人の特権というものだ。
真面目な託生のこと。
寝る前にしっかり目覚ましをセットしているのだが、それを止める事は許さない。
託生の可愛らしい寝顔を見ながら、静かにスイッチをOFFにする。
物音をたてないように洗面所のドアを開け、顔を洗い、着替えを済ませて6時15分。
託生を起こすには、15分早い。
その間、自分のベッドに腰掛け、薄暗い室内に浮かぶ天使の寝顔を充分に楽しむのだ。
6時半。
ゆっくり託生のベッドに移動し、シーツの端を捲り、体重をかけない様に託生の上に体を滑らす。
「託生、朝だぞ」
柔らかな頬に、キス。
前髪をかきあげ、キス。
そして、食べてしまいたい位、可愛らしい口唇にキス。
「ん〜〜〜〜」
眠りを妨害された託生は、小さく唸り、寝返りを打とうとする。
「託生、そろそろ起きろ。6時半だぞ」
最初に見るものがオレであるように、少し顔を離して目を開けるのを待つ。
パチパチと瞬きを繰り返し、託生の焦点がオレに合う。
とたん、ボッと顔を赤くしてオロオロと視線を彷徨わせる。
「おはよう、託生」
「お………おはよう………ギイ」
にっこり笑って体をずらし、起き上がるのを手伝ってやると、素直に体を持たせかけベッドに上体を起こした。
寝癖で跳ねている髪も、目を擦っている子供っぽい仕草も、全てが無防備で愛しくて、つい抱き締めて口付けてしまう。
「ギイ………!もう、起きるから」
止まらないキスの雨に、託生が根を上げて洗面所に駆け込んだら、オレの朝の楽しみは終了。
そして、愛しい恋人がドアから出てくるまで、窓を全開して煙草を咥える。
毎朝託生くんを起こしているギイは、一体起こすまでの間、何をしているんだろう・・・・・と、書いてみました。
プラトニックな時でも、結構キスとかしてそうだ(笑)
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