葉山家の事
「機能不全家族」「アダルト・チルドレン(AC)」という言葉に、フラッシュバックを受ける方は、お戻りください。
架空のお話に関して、こういう事を書いていいのかどうなのか・・・・。 葉山家の事について、私の独断と偏見で書いていきたいと思います。 両親に関しての記述はあまりないのですが、機能不全家族だと思ってます。 特に、母親に問題があるのでしょう。 現実でも「長男」以外は可愛くないという極端な人がいますし。でも、それを止められなかった父親にも責任があると思います。 もしくは、元々それほど夫婦仲が上手くいってない状態で尚人が生まれ、尚人を間に挟んで家族が成り立っていたのかもしれません。そうであれば、託生くんの居場所は生まれた時からないですね。 機能不全家族で育てられた子供は、アダルト・チルドレン(AC)になることが殆どです。 ACには4つの役割があるんですが、二人に当てはめてみると、尚人がヒーロー。託生くんはロスト・ワンに当たります。 ヒーロー 外面 - 小さな親、小さな大人、生真面目、努力家 内面 - 心の傷、不適応感、罪悪感、過剰な自尊心 言動 - 他者に自分の評価を押し付け尊敬を得ようとする 弱点 - 仕事依存、依存的な人と結婚、人を支配し操作、完全主義 長所 - 自身の失敗を許容、自己に厳しく他者に寛大、管理職の適性 ロスト・ワン 外面 - 顔を見なくても誰も気にしない、無口で陰気 内面 - 孤独、傷つき、見捨てられ、恐れ、あきらめ、挫折感 言動 - 少なくとも手がかからない、心配させないという意味では良い子 弱点 - 優柔不断、孤独、「NO」と言えない、行き当たりばったり 長所 - 自立している、才能豊かで創造的、はっきりしていて決断力に富む (引用 Wikipedia) 普通、親は無条件に子供に愛情を注ぎますが、ACは条件付きの愛情を注がれます。 尚人に関しては「優等生」である事が、親からの条件です。優等生でなければ、親から愛されないんです。 だから、無条件に慕ってくれる託生くんを愛してしまったのだ思います。 でも、優等生でなければならないのに、実の弟を愛してしまったという狭間に挟まれ、おかしくなってしまった。 また、託生くんに関しては、条件なんてないですね。両親にとって、忘れられた子供なんですから。 だから、託生君の下に弟や妹が生まれていても、変わらないと思います。まぁ、その時は、ロスト・ワンの役割についているかは疑問ですが。 ACって、幾つになっても(大の大人になっても)親の支配に捕らわれるんです。 生まれた時からマインドコントロール受けていたら、誰でもそうなってしまうと思います。 原作では、両親と和解しているような感じではあるけれど、現実、100%とは言いませんが両親の考え方は変わりません。 なので、ヒーローがいなくなった現在、託生くんをヒーローにしようとしてるんじゃないかなぁと思ってます。ようするに尚人の身代わり。 「June Pride」で託生くんが言っていた「手の平を返した〜」というのは、そういうことだと思います。 今は託生くんの思い込みで、親と和解して、親の愛情を貰っていると勘違いしてるんじゃないかなぁって思ってます。 そうすると、託生くんは親を見捨てられなくなるんですよね。ものすごい罪悪感感じますから。 そのうち干渉(依存)がひどくなっていき、逃げたくなっていきます。 でも、自分一人の力では、逃げられない(供依存)。誰か自分を親から守ってくれる人を探すことになります(供依存の対象が移る)。 で、先日書いた「Lucifer」なんですが、確かにギイの狂人的な話ではあるけれども、相手が託生くんでないと成り立たないんです。 というのは、ギイと託生くんは、依存共依存の関係でもあると思ってるからなんです。 まぁ、恋ってのは、ある程度そうなのだとは思いますが、この二人に関しては明らかに依存しすぎてるなぁと。 原作のギイは狂人ではないけれど、最大限に託生くんを理解しようとしているギイの事ですから、ACについて既に学者や教授などに講義を受けているような気がします。 託生くんが成人して、親の呪縛を断ち切れるか。それが一番の問題でしょうね。 託生くんが自分はACなのだと認識する事と、ギイの守り方次第ですが。 |