重なり合う心(高校3年生)

主に高校3年生の物を集めています

束縛 (2001.8)

 暑い!まだ7月だと言うのに、この暑さはなんだ?山奥で、下界よりは幾分涼しいはずのこの祠堂でも、30℃を越える真夏日である。
 オレこと崎義一は、日曜日の朝遅くかったるい体をおして、朝食を食べていた。

Tonight (2001.9)

 只今夜の6時半。ぼくこと葉山託生は、学食で一人夕食を取っていた。
「葉山君、ちょっといいかな?」
 頭上から降ってきた声に顔を上げると、二階階段長でありブラスバンド部の部長、野沢政貴。

FILE (2001.9)

 夏休みが始まって二週間。オレは毎朝託生の家に、国際電話を入れていた。
 日本時間で午後十一時というところであろう。
「そろそろ寝ないと、明日起きれないだろ?」

After FILE(2001.9)*Night*

 どうして、こんな事になってしまったのか。
 瞳を閉じても感じるギイの舐めるような視線に、ぼくの体は熱く疼きが駆け抜けていく。

remenber again (2002.1)*Night*

 マンハッタンにあるギイの自宅。
 帰国したとたん風邪をひき、ベッドで休んでいたギイの元に、恵利子の飼い猫が忍び込んできた。

章三シェフのお菓子教室 (2002.2)

「どうして僕が、こんな事をしなくちゃいけないんだ?!」
 調理室のテーブルに苛立ちながら、それでも量は正確に計り、材料を並べていく。
 確かに、大学の合格通知は貰っているので、他の連中に比べて優雅な時間がある。

願い (2002.9)

「ついてない!」
 本当に今日はついてない。
 オレ事、崎義一は温室の扉を閉め、林の遊歩道を歩いていた。
 松本の用事が思ったよりも早く終わり、30分空いたのだ。

瞳(2003.4)

「寒くないか?」
「………うん」
 分刻みのスケジュールを縫って時間を作ってくれたギイが、ぼくの肩を抱きながら呟くように訊いた。

fragrance (2004.5)*Night*

 一日の厄介事を片付け、最後の一人が部屋を出たとたん、瞬時に託生の顔が浮かぶ事が日常化している事に苦笑いし、オレはコーヒーメーカーのスイッチを入れた。
 時刻は既に11時前。

蒼い月 (2002.4)*Night*

イレギュラーな上、ギイ受け+オリキャラ攻めです。
苦手な方はご遠慮ください。

月に捕らわれた君(2002.8)*Night*

上記『蒼い月』の続編です。
ギイ×タクではありますが、設定がオリジナルですので、苦手な方はご遠慮ください。

SKY (2006.7)

 屋上のドアを開けたとたん、さぁっと頬をくすぐる様に風が吹き抜けた。
 そろそろ梅雨が終わり本格的に夏の季節。
 爽やかな緑の香りが風に乗り、ぼくの鼻孔をつく。

I can't control it(2007.8)*Night*

 章三を仲介に託生をゼロ番に誘った夜は、触れ合う嬉しさと期待と、ほんの少しの背徳感をまとい、皆が寝静まる時を待つ。

ハロウィンなんて大嫌い!(2007.10)

 勝手知ったる愛するアラタさんの部屋。
 ………の認識の中に、ぼくの部屋でもあるということが存在しているのだろうか。
「こんばんはー!」

オレの腕は君の為にある(2010.9)

 珍しく託生から「今夜行ってもいい?」とメールが入り、喜び勇んで「もちろん!」と返信し待っていたのだが、部屋に入ってきた託生は可愛い顔を曇らせ、どことなく怒りを漂わせていた。

指先の軌跡(2010.9)

 愛を交換し、気だるく満ち足りたアフタータイム。
 秒針とシーツの衣擦れの音だけが響く深閑とした空気に、異空間に二人で閉じ込められたような錯覚に陥る。

帰る場所(2010.9)

 今日は土曜日。
 食堂で昼食を食べ270号室に戻ると、机で書類を纏めていた三洲が話しかけてきた。
「葉山、今日はどうするんだ?」

パジャマ de おじゃま(2010.9)

 真夜中のゼロ番。
「なぁ、託生、この頃なんでTシャツなんだ?」
 ソファでギイの入れてくれたカフェ・オ・レを飲んでいると、実に不満そうにギイが言った。

solfège(2010.9)

 夕食時の食堂はどこのテーブルも満員で、ようやく見つけた空席に座りぼくはお茶を一口グビリと飲んだ。
 二つ向こうの列の右斜め方向に、ギイ発見。

Before It's Gone Too Far(2010.10)

 『秋モード突入の弁当を皆で試食する』
 そんな名目で屋上に集まった中には、託生がいた。
 いや同伴者一名のルールに、章三が託生を連れてくることは承知の上だ。

体育祭の一幕(2010.10)

 パン!!
 係員が鳴らしたピストルの音を合図に、一斉にスタートを切った借り物競争3年生の部2レース目。
「やっぱりギイ、速いね」

階段長の秘密会談(2010.10)

 毎週恒例の階段長会議。
 ギイの機嫌もそこそこの今夜は、俺こと矢倉、ギイ、吉沢、野沢、赤池のベーシックメンバーで開催されていた。

Arcadia(2010.10)

 カーテンの向こう側が白み始めたのに気付き、ベッドから起き上がった。
 手探りでベッドサイドのスタンドを付け、外していた腕時計を覗き込むと、時刻は午前5時半。

You are my sunshine(2011.1)

「葉山」
 声と共に机に滑らされたメモ。
 ギイ………。
 とたん、ぼくの頬が熱くなる。

 
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