1  声が枯れるまで

とめどなく名を呼ぶ掠れた声に、

オレの五感が剥きだしになり、本能が目覚めていく。

マリファナを吸った時のような、癖になる高揚感。

汗ばむ肌に赤い刻印を落とし、甘い嬌声を上げさせる。

もっと泣いてくれ、託生。声が枯れるまで。
 
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