Black & White (2007.8)*Night*

 Pipipipi
 最小にした目覚し時計の音で、目が覚めた。
 隣で寝ている託生を起こさないよう、素早く電子音を消し、そのまま大きく伸びをして、ゆっくり起き上がる。
 あどけない寝顔の託生に小さなキスを送り、ベッドに腰掛けたそのとき、
「う………ん…………」
 オレの方に寝返りを打ち、託生が後ろから抱き付いてきた。
「託生………?」
 肩越しに振り返ると、腰のあたりに顔を埋めたまま、規則正しい寝息の託生。
 しかし………。
 朝一番は、確かに握りやすい。
 オレ的には、とても嬉しい事だ。
 証拠に目覚めたばかりだというのに、あらぬ熱が体の中心から湧き上がっている。
「どうしたものかな」
 オレは託生の握り込んだ手を見ながら、真剣に悩んでしまった。
 託生を起こすには、まだ早い時間だ。それに、この可愛い寝顔を堪能したい。
 しかし、このままだとオレの理性はガタガタに崩れ落ちるだろう。
 仕方がない。
「託生………託生?」
 振り返りつつ、託生の背中を軽く叩いた。
「う〜ん………」
 少し離れてくれれば事が終わるのに、あろう事か託生は抱きつく腕に力を込め、嫌々をするように腰に顔を摺り寄せる。
「託生〜〜」
 SEXに突入して怒るのはお前だろうが。それとも、このまま託生の手で抜いてやろうか。
 いらぬ欲望が頭の中を過ぎる。
 そして、その欲望は意思で押さえ込むのが難しいほど、甘美な香りを纏っていた。
 オレを握っている託生の手に右手を重ね、ゆっくりとスライドさせる。
 動かしているのはオレなのに、触れているのが託生の手だというだけで、一気にボルテージが上がった。
 未だに寝息を立てている託生に安心し、スピードが増していく。
「く………」
 包み込む柔らかな託生の手。
 体を重ねるときは、まるで愛撫するようにオレの髪をかき上げ、言葉とは裏腹に引き寄せ強請る。
 オレだけの託生。
 オレの前だけ淫らに乱れ、濡れた裸体を惜しげもなく晒し、熱く包み込む。
「たくみ………た………くみ…………うっ!」
 性が迸る。
 目を閉じて、快感の余韻に浸りそうになったとき、手の上を滑った白い液体の感触に、我を取り戻した。
 咄嗟に振り返ると、託生は天使のような顔で寝息を立てていた………。
 
 
まだまだ妄想期間続行中?!
ということで、日記に途中まで書いて放っておいたものをアップ。
元々はバカ話だったような気がするんだけど、何故かこのようになってしまいました。
Nightというには、ちょっとお粗末でした。
(2007.8.2)
 
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