その他
2011年08月13日(土)
「人を好きになるのなんて、その人間の自由だろ?」 「それは、そうだけど…」 「だったら、オレが託生を愛してるのはオレの自由だと思うけど?」 「そうだけど!でも、ぼくは…!」 「オレを好きだろ?」 「…っ!」 「でなければ、お前のことだ。さっさと退職してるだろ?」 おふぃすらぶ〜♪ 2011年08月07日(日) 「経済学部……お前、音大は?!」 「止めた。趣味でバイオリンをやっていくなんて、贅沢すぎるよ」 「なんだよ、その言い訳?!」 「言い訳じゃないよ。現実だ」 「もう、バイオリンは弾かないってことか?」 「そうだね」 「……理由を教えてくれ」 「さっき言ったとおりだよ。現実的じゃない。音楽の道を行くなんて、ぼくには無理だ」 「なら、オレが………」 「ぼくが、そういうのが嫌なのわかってるだろ?それに………」 「託生?」 「ギイこそ、いい加減、ぼくを言い訳に使うの止めてくれよ」 「……?!」 「ギイは無理なんてしていないって言うけど、それこそが迷惑なんだよ。ギイのやるべきことをやってほしいんだよ。ぼくは足を引っ張りたくないんだよ」 「そんなこと……!」 「ある!今までも、そうだった。これからは、もっと無理するだろう?アメリカと日本に離れるのだから」 「託生が気にすることはないんだ!オレが、そうしたいから……」 「だから、それが迷惑なんだってば!」 「託生………!」 「とても幸せな夢を見せてくれて、ありがとう。ギイはギイの道を歩いていってほしい」 「なにを言ってる?!オレは別れる気なんてないぞ?!」 「……夢の時間は終わりなんだよ。これからはFグループの後継者として……」 「託生!!」 「さよなら」 ………卒業間際の不安定な時期。そこにつけこんで、裏から親父が託生に話をしたのを知ったのは、今から一年ほど前のことだ。 今なら……力をつけた今なら、託生を守れる。 今度こそ、託生を離さないために。 あいつが、どれだけ嫌がったって、絶対手に入れてみせる。……絶対に! |