奇数の法則(2007.8)

「託生………」
1。
見つめ合って、もう一度キス。
1、2、3。
ぼくを抱く腕の力が少し強くなって、ギイの唇が頬に滑る。
目を閉じて唇の軌跡を辿ると、浅くなった吐息と共に舞い戻ってきた。
1、2、3、4、5。
体が熱くなる。
1、2、3、4、5、6、7。
思考が掠れていく。
ギイだけが鮮明になっていく。
1、2、3………
もう………カウントできない。
ギイ………
 
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