章三&奈美子

2010年12月15日(水)
「でも、なんかいいなぁ」「何が!?」「一度でいいから、言われてみたい……」うっとりと宙を見る奈美子の瞳は、恋する乙女そのものだ。恥かしくてそんなこと死んでも言えるか。墓穴を掘ったかもしれない章三は、そそくさとキッチンをあとにした。


「よく出来ました」章三に褒められて、満更でもない奈美子が笑う。「大丈夫かな?」
「ギイなら上手くやるさ」車の走り去った道を見ながら、章三が呟いた。
 
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